第4章 戦国時代と一夜物語〜政宗〜
(みんなに嫌われているっていうことは知ってる。
何にも思わない。
だけど、なぜか心が痛い。
どうしてなの?)
露鬼は、最近安土城の女中となった。
「露鬼〜、これよろしくね〜。」
「露鬼、これもね。」
「露鬼!あの仕事まだなの!!」
露鬼は、朝から晩まで自分の仕事と他の人の仕事をした。遅れたら、それをやらせた人たちは露鬼を躾けた。
(だけど、いいんだ。)
露鬼は、そう思った。
ある日、露鬼は城下町にやって来ていた。
露鬼が歩いていると、走っていた子供とぶつかった。子供が尻もちをついたので露鬼は、その子供に手を伸ばす。
「大丈夫?」
子供は、うん、と言って露鬼の手を取りそして露鬼の顔を見た瞬間
「ば、ばけものだ!!!」
と叫んだ。