第16章 見えない鎖~三成~
お・ま・け
その日は、晴れていて婚姻式にもってこいと言うほどの天気。
ムスッとした顔で今回の主役を見る家康。
そして、その隣でニコニコと笑っている日和。
「家康、純恋ちゃんの婚姻式なんだから喜ばないと・・・。」
「なんで、三成なんかと・・・。」
そう今日は、三成と純恋の婚姻式。
「あの時反対したのに・・・。」
家康が思い出していたのは、三年前の純恋が死のうとしていた日の事。
純恋が三成と恋仲になりたいと言ったが、家康は拒否。
あのあと、兄妹喧嘩となったが無駄であった。
翌年、純恋は家康の城に住むのをやめて安土城に住んだのだ。
「はあ。」
「家康、まあまあ。もう少しで、この子も生まれるんだから。」
と日和は膨らんだ自分のお腹をなでた。
「絶対、日和と純恋の子供ほかの男に渡さないようにしないとな。」
家康は、新たな決意をしたのであった。
ちゃんちゃん