第12章 すれ違い〜政宗〜
【家康目線】
夜。純恋のために宴の準備をしていたが一向に純恋が帰ってこなかった。
純恋……どこに行ったんだ?
と俺が安土城に出ようとした時、仕事を終えた政宗さんが帰ってきた。
「!政宗さん!」
俺は、政宗さんの胸下の布を掴み上げる。
「い、家康!?どうした?」
「政宗さん、純恋と会ってないんですか?」
と俺が言うと政宗さんは、は?と惚けた声を出した。
まさか……
「会ってないんですか?」
「ああ。御殿に来たことは聞いたが、……戻って来てないのか?」
政宗さんは顔を青くさせる。
とその時
「家康様!」
と城から三成が出て来た。
「純恋が、今川と武田によって攫われたそうです!」
「なんだって!?」
俺は、すぐに馬小屋に向かおうとした時
「政宗さん!?」
政宗さんが、ぴー、と指で鳴らすと馬がやって来て
「純恋……」
政宗さんは、また再び安土から出て行った。
「……三成、広間に向かうぞ。」
「政宗様は?」
俺は、安土城に入ろうとする。
「大丈夫だ。」
そう言って安土城に入った。
政宗さん……純恋の事。よろしくお願いしますよ。