第30章 はるしぐれ
店の前に車を停めるとマネージャーとスタッフ数人が店のドアをドンドン叩いていた。
鍵が掛かっているが中から何やら物音がする。絶対に中に翔がいる。
「ドアぶち破るぞっ!!!!!!」
ガンガン体当たりして何とか中に入ると
厚化粧で女装してるけど、どう見ても男。
それもかなりガタイのいい奴らが3人で翔を取り囲んでいる。
「翔っ!!!」
ガタガタと身体を震わせて縮こまっている翔を抱き締める。
マネージャーとスタッフが男達を取り押さえている間に俺は翔の身体を抱き寄せ車まで連れて行く。
後部座席に乗せると翔は靴を脱ぎ捨て身体を小さく丸めて踞った。
「翔?大丈夫か?」
背中を優しく撫でるとビクッと身体を震わせ
S 「んんっっ・・あぁっっ」
翔が艶かしい声を上げた。