第1章 媚薬に溺れて *アラン
何かを考え込んでいたユキは、
意を決したように顔を上げて
「ユーリっ!あのね、今から……」
…城下にいってもいい?
そう言いかけたところで、ユーリが小さな瓶を差し出した。
「これ…もしかして……」
「その、魔法のエッセンスだって。
メイドさんが分けてくれたんだ
ユキ様、アラン様に想いを伝えたいんだよね…?」
「えっ……」
ユキの顔がみるみる赤くなっていく。
バレちゃってた……
「……うん…アラン、最近忙しいし
お仕事頑張ってるから、感謝とお疲れ様の気持ちを伝えたいの」
……それと、少し寂しいっていう気持ちと……