第3章 ~ひらり、ひらりと久遠の破片~
「あっ…っ」
わたしは彼の愛撫を必死に耐えた。
気持ち良い…。
だけど恥ずかしい。
でも、わたしが耐える度に彼を煽っていると分かるのはもっと後の話。
いつの間にか敏感になったわたしの身体は彼が何でもないような所に触れただけで甘く痺れる。
そして、更に彼の熱を要求する。
その時、わたしの手が彼に掴まれ何処かへ移動した。
「!?」
熱い…。
もしかして、重治さんの…。
「ぅん…」
ソレに夢中でむしゃぶりつく。
「っ…そう。良い子だ…」
僕は汗で額に張り付いた彼女の髪をかきあげると灯篭で妖しく揺らめく瞳と視線がぶつかる。
「っ!」
っ、あぁ…その表情、しなやかな裸体、潤んだ瞳…。
全てが、全てが愛しい。
「っ…くっ…はぁっ…」
気持ち良い、のかな…。
わたしは良く分からないまま、彼の熱くなった欲望を口にする。
「ん…」
学校の女友達とするエッチな話は男子が話す内容よりもリアルだ。
その話の中に今わたしがしている行為の事は良く話題にでる。
でも、わたしは実際にした事がなかったので、これで合っているか分からなかった。
そう思っていると、彼の手がわたしの髪をかきあげる。
彼の手を目で追うと、彼の紫色の美しい瞳とぶつかった。
「っ!」
妖しく微笑む。
それだけで、わたしの身体は震え上がる。
気持ちいい…。
もっと、貴方が欲しい。
本当はそんな事を思っているわたしは何て卑しい女なのだろう。
わたしは彼の吐き出された欲を全て受け入れた。