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【戦国BASARA】闇色夢綺譚 ※R18

第3章 ~ひらり、ひらりと久遠の破片~


僕は皆にどう映ったのだろうか。

少なくとも、冷静ではなかっただろう。

場が凍り付いた時、僕の部屋の前から声が掛かる。

「遅くなり、申し訳ご…」

「そんな事は後だ…急ぎたまえ!」

僕は医者に怒鳴り、処置を急がせる。


医者が彼女の具合を診て行く。

「竹中様、やはり刀の傷が一番酷く…」

引き抜いてからが問題です、と言った。

「縫合、か…」

医者は更に言葉を続ける。
どうやら刀を抜くまでは耐えられる事が出来るだろう。
問題はその後だ。
傷口を消毒するのだが、刀の錆等が傷に入り込んでいる為、その傷口を抉らなければならない。そして、縫合もまた然り。

「彼女の気力と体力が持つかどうか…」

医者はそれしか方法がないと断言する。

「彼女…次第、か…」

僕はこの時代を心底憎んだ。

それでも、やるしかない。
彼女を助けるにはこれしかない。


「始めてくれ…」
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