第2章 ~ゆるり、ゆるりと籠の鳥~
あ…。
此処は何処…。
私…。
お腹が痛い…。
「!!!!」
そうだ!私!
「!?」
な、何?なんで!
何で私動けないの!?
「んーッ!んっ!」
何でしゃべれないの!?
私は今の状況が全く飲み込めなかった。
その時、数人の男の声が響いた。
「よぉ、姉ちゃん、お目覚めかい?」
その男はニタニタと気持ち悪く笑いながら此方へ近付いてきた。
「しかし、アンタには驚いた」
ヤローのガキかと思っていたんだがなぁ。
「声が女みてーでよぉ」
他の男も此方に来る。
私は来るな、と叫ぼうとするも、口を塞がれている為声にならなかった。
「んーっ!!」
私の叫びを無視し、男共は話を続ける。
「丁度良いと思って連れてきたら」
私の胸を鷲掴みにする。
「!!」
「ちゃんと女だった、って訳だ」
しかも、極上と来たもんだ。
男達は私を中心にして囲む。
必死に手足を動かして逃げようとするが、手足ひとつひとつに縄がかけられ、それを杭で固定されている。言わば、大の字にさせられていた。
「親分に献上しようと思ったんだけどよぉ」
や、やだ…。
気持ち悪い…。
だ、誰か…。
「先に俺らが」
一足先に…なぁ。
そう男は言いながら持っていた刀で雨でグチャグチャになった袴を一気に切り裂いた。
「んーっっッ!!!」
私はイヤ、と叫んだ。
しかし声にはならず、切り裂かれた事により私の身体はさらけ出され、男達の手が私の身体に伸びて来た。
「すげぇ…」
あぁ、気持ち悪い。
汚い男共の手が、私の身体をグチャグチャに掻き乱して行く。
顔、胸、尻、腹、手、足、全てが穢れて行く。
抵抗しても縄が喰い込むだけで余計に体力が奪われて行く。
あの場面を間近で体験し、雨にも濡れて私の体力は底を尽き始めた。
目が霞み始めた時、太腿に激痛が走る。
「ッッっっ!!!!」
私は無理矢理意識を引き戻された。
「気絶したら面白くないだろう」
そう、小刀で刺されたのだ。
刺された傷から赤い液体が流れる。
雨と共にその赤が広がり、土と混ざり合う。
死にたい、
死にたい、
しにたい、
シニタイ…
誰でも良いから…
殺してっっ!!!