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【刀剣乱舞】ふたつの本丸

第5章 初めての鍛刀


内番着に着替えてきた加州が、さっきのお詫びに夕食を作ってくれることになった。
手伝おうか?と言ったが、釜戸での調理は不慣れだろうし、今日は色々と疲れただろうから、お風呂でも入ってゆっくりしてきたら?と厨を追い出されてしまった。

こんのすけもいないし、1人で本丸の奥のお風呂に行くのも怖いので、自室のお風呂につかりながら今日はあった出来事を振り返る。
スマホに吸い込まれて主になり、キスされて、突然の出陣で加州が怪我をする、、、
なかなかに濃い1日だった。
そういえば、元の世界に戻れるとの話だったが、具体的にはいつ帰れるのだろう?
まさか遡行軍殲滅したら、、、
なんて無茶なことを言われないか、気になりだしたらなんだかすごく心配になる。
後で加州に聞いてみないと!と、そんなことを思いながらお風呂を出る。
七葉は体を拭くと加州が用意してくれた浴衣に着替え羽織をはおって部屋を出た。

そろそろご飯はできたらだろうか?
もしできていたら運ぶのを手伝おうと、厨を覗くと加州はこちらに気づくこともなく、鼻唄を歌いながら楽しそうに料理をしていた。
七葉は邪魔をしないように、そっとその場を離れる。

とりあえず、本丸内を1周でもしてこようかと、廊下を歩いていると今朝行った顕現部屋の横を通りかかった。
そういえば、元はといえば加州が変な誤解をして、1人で出陣したのが重症になった原因では?
あの時、鍛刀していれば、、、
そんな後悔の念が湧き上がってくる。

「、、、もう、誤解も解けたし、良いよね!」

七葉は独り言を言うと、顕現部屋へとそのまま足を進めていった。

顕現部屋の奥の戸から鍛刀する鍛冶場を覗くと、休んでいた鍛冶職人がこちらに気づき近づいてやってきた。
鍛冶職人は、先ほどと同様に両手を差し出す。
資材がどれくらいあるかは分からないから、とりあえずオール50で鍛刀をお願いすることにした。
依頼札を渡し資材の量を指定すると確認した鍛冶職人が、何やら紙を書いてよこした。
紙には、20分と書かれている。

「これは鍛刀時間?」

鍛冶職人に尋ねると、鍛冶職人はコクコクと頷く。
20分なら、食事の時に加州に話して一緒に見に来ようと、ひとまず部屋を出ることにする。
鍛刀部屋を出て顕現部屋の扉を開けると、扉の前に加州が立っていた。
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