第2章 初期刀
?「加州さ~ん?まったくもう!あの刀は何処へ、、加州さ~ん?加州さんはどちらに行かれましたかぁ?」
声の主はどうやら加州を探しているらしい。
「加州?探してるみたいだけど?」
この本丸には加州以外にもまた誰かいるんだ。と思いながら加州を見ると全力でシーッとやっている。
「え?」
?「見つけましたよ!」
なぜだからわからず首をかしげる。
それと同時に襖が開いて見つめるも目線の先には誰もいない。
?「下です下。」
その言葉に目線を下げると狐面をしたような狐が一匹いた。
「わぁ~、もしかしてこんのすけ?」
こんのすけ「はい、こんのすけと申します。案内人を務めさせていただきますので、以後お見知り置きを」
こんのすけは返事をするとトテトテと側までやって来た。
「可愛い~!」
思わず抱き抱えてモフモフする。
こんのすけ「主様。誉めていただけ嬉しいのですが私は加州さんに御用があります。」
こんのすけは、パッと七葉から離れるといつの間にか開いている襖から出ていこうとしていた加州の足元へ走って行った。
こんのすけ「加州さん、どちらに行かれるおつもりですか?」
加州「うん、え~と、、厠へ、、?」
何やら気まずそうに答える加州。
こんのすけ「そうですか。ご一緒しましょうか?あっいえ、やっぱりここで主様と加州さんが戻って来るのを待っていましょう。」
と、まったく動じないこんのすけ。
加州「すっ直ぐには戻らないかも?」
こんのすけ「そうですか?では、ごゆっくり。その間私は案内係として主様に色々な事を説明しなければいけませんから問題ありません。はい、それはもう色々な事を、、、」
「こ、こんのすけ?」
ただならぬこんのすけの口調に大人しく行く末を見守る。
加州「すみませんでした。」
あっ、加州が折れた(笑)
どうやら話を聞くと、加州は初期刀候補達とこんのすけが待機している初期刀部屋の飲み物に眠り薬を入れ全員を眠らせて自ら初期刀として主の所へ行ってしまったとのこと。
あぁ!だから私の初期刀が加州1択だったんだね。
目覚めた後の歌仙や蜂須賀の慌てっぷりはそりゃもうスゴく宥めるのが大変だったらしい。
加州「だ、だって絶対初期刀になりたかったんだもん!」
こんのすけ「だからと言って薬をもるのはどうかと思います。」
正論だね。