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毒舌な保健医。

第3章 罪悪感


手首を掴まれ奥のベットへ
連れてこられる。


少し強引に私を引っ張る
先生の表情見えなくて、


甘いキスから覚醒するように
胸がざわつき始めた。


(先生…怒って、る?)


笑っているところだって
意地悪なところしかなくて
先生の事何も知らなくて…


知りたいからここに来た。


『先生…っ』


掴まれた手首が少し痛い…。


『寝ろ、』


ベットの上へと引かれて
バランスを崩して倒れ込む。


敷かれていたシーツは
柔らかくて痛くはない。


『………、っ。』


何も言えなくて
先生の方を向いて見上げると


ネクタイを片手で乱し
首元を緩くした先生が見下ろす


眼鏡を取って隣のベットへ
投げ捨てれば私の上へと跨る


『んじゃ、始めよーや。』


『先生…怒って、るの?』


笑うでもなく怒るでもなく
先生は淡々と言いのける。


『怒ってねーよ、ただ…
その傷痕見て腹は立つんだよ。』


傷…と言われて手当され
まだ剥がれていない所に
手をあてて隠そうとする。


これがあるせいで…先生が怒る。


『気持ち、悪い…よね。』


ぴく…と先生の肩が反応した。


『そう、だよね。
兄妹でなんて…おかしいもんね。』


わかっていた、知っていた。
そんな事私が一番感じてた。


『……はぁ、』


大きな溜息にびくん…と
肩がはね上げた。


帰ろうかな…今のうちに
知らないままいつもの日常に


そう、思った瞬間に


『ばーか、』


『へっ…?っ!?…ん…ぅっ』


先生が私の肩を押し倒して
押さえ付けるように口付けをした。


くちゅ…くちゅ…と絡む舌に
逃げられなくてもがいていた。


『………アホ、…ンッ』


もがいた抵抗でさえ
先生の舌で翻弄されてしまう。


れろ…と舐め上げる先生の
熱い柔らかい舌が気持ちいい…


息苦しくなる時
ちゅ…と音を立てて離れて


肩で息をする私に先生は
上体を起こして見下ろした。


『お前は今俺のもんだろ。
なに別の男のモン付けてんだよ』


それは怒るというよりも
拗ねている表情に近い。


大人の先生の子供のような面影
胸がどくん…高鳴ってホッとする


怒られているのに
ホッとするなんて笑っちゃう


顔が赤くなってくるのを
隠そうと先生の首へと抱きついた。




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