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【黒子のバスケ】 囚われ王女と獣の城 【裏夢R18】

第10章 執着





さぁぁぁきゅっきゅっ



真夜中頃、私は浴室に来ていた。みんなが寝静まり誰もこんな時間には訪れないだろうと思い真夜中を選んだ。



シャワーが済み、髪をまとめペタペタと浴槽へ歩いた。お湯に片足を入れ温度を確かめ、ぽちゃんと入浴をした。



貴女「はぁ…もう2ヶ月ね、兄さん怒ってるでしょうね…姉さんもきっと心配してる。」



帝国に来てから色々なことがありすぎて…疲れた。



色々…黒子君や高尾君のことだ。こんなことになるなんて夢にも思わなかった。



本を読むことに集中して気をそらそうとはしたが、簡単に頭の中から消えてはくれない…思い出しては恥ずかしくて死んでしまいそうだ…



(私…黒子君のこと、頼れる騎士としか見ていなかった…でもあんなことがあって一人の男の人って思ってしまったわ。高尾君だってそう、途中でやめてくれたけどあのまま続けたらって思うと…)



私はもう戻れない道を来てしまったのだと理解せざるを得なかった。



なんて余計なことを考えていると浴室の扉が開く音がした。



貴女「?」



しかし音のした方を見ても湯気しか見えず視界がぼやけているだけだ。



貴女「…気のせいかしら?」



が、その瞬間強い存在感を背中に感じ、いきなり後ろから抱きしめられた。



貴女「キャッ!誰!?えっ…きゃぁぁぁあ!!!」



そこにいたのは紛れもなくあの男だった。



(なっ!!なんでっ赤司君が!!?)



私はとっさに思いっきりお湯をかけた。しかしその抵抗は赤司君にはこれっぽっちも効いていない



赤司「乱暴だね、フッもう少し色気のある抵抗が出来ないのか?」



貴女「出てって!!!」



赤司「なぜ?」



貴女「っ!当たり前でしょう!!男性と入れるわけないでしょう!?」



赤司「なぜ?」



赤司君の圧力を感じる。この人に常識は通用しないのか?何を言ってもなぜ?の一点張りで埒が明かない。



貴女「…じゃあ私が出ていくわ。」



私は立ち上がり赤司君に背を向けた。



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