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【HQ】虹色の青春

第1章 cloudy






はあー‥ 。


本日何回目か分からないため息がでる。

朝のことで既に削られたメンタルが
また削られていく‥‥ 。



同じクラスにいれば嫌でも会話は聞こえてくる。

別に本人達がそこにいるわけじゃなくても
噂話とかを聞いてるだけで憂鬱になる。

私の耳に聞こえてきたのは
私の悩みの原因でもあるクロ達の話題。




学校ではあんまり話さないらしいから
そこまで辛くなることはなかったけど、

実際、噂話を聞くだけでも辛いということを学んだ。



この間デートしているところを見た。とか
お揃いのストラップをつけている。とか





それ以上聞きたくなくて私は女子トイレに向かった。


















ああ、なんで女子トイレを選んだんだろう。

入った瞬間、鏡を見てそう思った。




鏡を見ると、自分が映る。
自分とその彼女を比べてしまう。






あの子は、
長い黒髪が綺麗で、スタイルもいい。
だからどんな服も着こなせる。
さらにスポーツだって出来るし
私より頭がいい。
顔も可愛いって言うより、
どっちかって言うと綺麗な美人って感じ。

そして何より、落ち着きがあって
癒されるような笑顔。





私には無いものばっかり。

正直羨ましい。と思う。









どんどんマイナス思考になっていきそうだから
やっぱり教室に戻ることにした。






教室に戻ると
相変わらず賑やかで、
さっきより少しは気分が治った気がする。









その後は何もなく、授業を終えて部活に行き
マネージャーとしての仕事を完璧に果たして
選手達を見ていた。






部活の時はバレーのことだけを考えているので
ネガティヴになる暇などない。

おかげで午後は、いつも通りに過ごすことが出来た。





帰りになると、
いつものようにクロと研磨が校門前で待っている。

最近は少しずつだけどクロと普通に話せるようになったし、

研磨が帰った後2人になってもちゃんと話してる。



前ほど笑い合うことはないけど
冗談がでるようになって安心した。
















でも心のどこかでは、
クロが彼女のことを
本当に大切に思っているという事実を
飲み込めないままで


その飲み込めないという事実を
自分自身に気づかせないようにしてる。
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