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【HQ】虹色の青春

第1章 cloudy






バサッ

布団から出ると少し肌寒い。



いつもと変わらない朝。
制服に着替えて
ご飯を食べる。





まだ少し寝ぼけ気味だけど、
自然と昨日のことを思い出す。


(また明日。)


その言葉を思い出すたび
前より関係は良くなったのかなと思う。




いつか前みたいに戻れたら、


淡い期待を胸に学校へと向かう。















今日、女バレは朝練がない。
でも、いつも通りの時間に家を出たから早めに学校に着いた。







教室に入ると、クラスの男子が3人ほどいた。

楽しそうに話してたから
邪魔しないように静かに席に着いた。



「おい、椿!」


「え、なに?」


「お前ってクロのこと狙ってんの?この間クロに言ったんだよ!」

「そうそう!椿がお前のこと狙ってるかもな〜って!」


「そんなわけないでしょー。馬鹿なこと言ってないで勉強でもしなよーまた赤点とるよー?」


「余計なお世話だ!」

そう言ってまた笑いだすクラスメイト。

















そっか、そう言うことね。

今まで避けてたのって、素っ気なかったのって、

私がクロのこと好きかもしれないと思ったからなんだね。







そして、クロのその行動は
彼女をすごく大切にしている彼氏そのものだと思う。





クロらしいね。






私はクロが真面目で彼女想いだっていうのを知ってる。

でも、クロのことが好きだった。


もしかしたら、
(でも)じゃなくて
真面目で彼女想いなクロが好きだったのかもしれない。










また冷やかされたりしないように
顔色を変えず
席に着いて、本を見始めた。

本の文字を見ているけど、
内容なんて、これっぽっちも入ってこない。











私がクロの彼女だったらな‥‥ 。








考えたって仕方ないって分かってるのに、


もしも、もしも、こうだったら、ああだったら。








馬鹿みたい。






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