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【ハイキュー】ウシワカイモウト第三部

第10章 ・仮想狩場の豹変少女 その1


練習がいつもより早く終わった白鳥沢学園高校、男子バレーボール部の部室が騒がしい。

「天童さん、罠仕掛けましたっ。」
「工ナイスー、それそれこっちこーい。」
「嵌ったっ。」
「賢二郎、眠らせ役ヨロシクー。」
「了解。」
「寝たっ。」
「工早く、爆弾置いて置いて。」
「はいっスっ。」
「ミスって今起爆したら撃つからな。」
「うう、白布さん勘弁してください。」
「俺雑魚排除しときます。」
「頼むね、太一。」
「言ってたら何か来た。おりゃっ。」
「太一、一匹こっちに来たぞ。」
「賢二郎処理しといて。」
「ちっ、射撃武器なのに。」
「あれは何だ。」

わいわい騒ぐ天童と五色、さり気なく楽しんでいる様子の白布と川西を見て若利が大平に尋ねる。

「ああ、でかいモンスターを狩るゲームをやってるんだよ。」
「そうか。流行っているのか。」
「結構前から続いてる人気タイトルだな。」
「そうか。」
「ま、若利はやらねぇし知らねぇよな。」

シシシと笑いながら言うのは山形で瀬見が確かにと頷いた所で五色の声が響いた。

「爆弾置き終わりましたっ。」
「オッケーイ、賢二郎起爆ヨローっ。」
「了解。」
「工、早く逃げないと賢二郎の起爆に巻き込まれる。」
「わわヤバッ。」
「行きます。」

白布が呟くと質が微妙な携帯型ゲーム機のスピーカーからドシュッという発射音が聞こえ、程なく爆発の効果音、間髪入れずダメージを食らったモンスターの咆哮と次々効果音が轟く。

「天童さんっ。」
「よっしゃあ畳み掛けたらぁっ。」
「喰らえ溜め斬りっ。」

天童と五色が叫んだ所でどうやらモンスターを倒せたらしくファンファーレが響いた。

「ヨシャアアアアアアッ。」
「天童さん、早く剥ぎ取りましょうっ。」
「ダネー。ちょっと賢二郎誤射しないでっ。」
「すみません、手元狂って。」
「絶対わざとだったろ。」
「さあな。」
「射撃武器ん時の白布さんおっかないッス。」
「工も気をつけないと撃たれるぞ。」
「ギャッ。」
「だから言ったのに。」

楽しく騒ぐ野郎共に瀬見がったくよ、と笑いながら呟いた所で天童が声を上げる。

「もう一狩り行く人ー。」
「ハイハイッ行きますっ。」
「今度は俺もやる。」
「じゃあ隼人クンは太一と交替ネー。賢二郎はぁ。」
「俺は一旦休憩します。」
「じゃ英太クン。」
「おう。」
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