第1章 Prologue
強い風が吹く
『うおっ…風強いな…』
私は今、学校の屋上にいる。
毎日の授業が終わって、帰りのHRまで終わると必ず屋上に来る。
そしてぼーっと屋上から見える風景を眺める…
それが私の日課。
『今日も疲れたな…』
フェンスを乗り越えた先の段差に座る。
最近は疲れることが多い。
先生は何かあれば私に物事を押し付けてくる。
クラスメイトは私につらく当たる。
……言えばいじめ
作り笑いで対応するのも疲れる。
________ここから飛び降りて死んでみる?
下を見ればただの肉片になれる高さが十分にある。
だがこんなこと如きに私の命なんてやれない。
幾度も考えたことがまたループする。
たかが…初めてじゃあるまいし…
そう言い聞かせていたときだった。
ガシャンとフェンスが音を立てたと同時に私の背中が押される感じがしたのも束の間、心地よい浮遊感…
私は宙に舞っている