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君と私と(非)日常

第24章 こんにちは、フィクション。③


『モノクマー、用事があるから出ておいでー。でないと目玉をほじ……。』
「はいはい、ボクを真っ黒なススの妖怪みたいに扱わないでほしいよ。で、何が用事?」

サッと出てきたモノクマが私の足元に来た。

『私だけモノパッドがないみたいだから、私のも用意してほしいんだ。』
「あぁ……我が子が配り忘れたっぽいね。ホントにもう……食い殺したいくらい可愛いよね」
『…………。』

殺気を漂わせるモノクマの様子を少し離れた所からモノクマーズが恐々と窺っている。
「おはっクマー」のボリュームも心なしか小さいものだ。

「お……お父ちゃん……!」
「ごめんなさい……ついうっかり………」
「ヤバイぜ! いつもは16人だったからいつも通りの数にしちまったよー!」
「あっ……アカンで、モノキッド! それは言っちゃアカンやつや!」
「……………」
「あぁっ! お父ちゃんが更に猛々しく怒ってる……!!」

鋭い爪をチラつかせるモノクマを見てモノクマーズは怯えだした。

『いつもは、16人……。どうして今回は17人なの?。』
「……キミはそんなこと知らなくていいんだよ。ほら、これがキミのモノパッド」

素っ気なくモノクマは四角い電子機器を手渡した。

『う、うん……ありがとう。』
「さて、ボクは出来損ないの可愛い子供達のお仕置きでもしようかな……。キミもさっさと帰ってトリックでも考えた方がいいよ。夜は殺しのゴールデンタイムだからね」
『遠慮しとくよ……。』

逃げるように背を向けて小走りで玄関口から出る。扉を閉める直前にモノクマーズたちの悲鳴が聞こえたけれど、関わらない方が懸命だ。
モノパッドを抱えて自分用の個室に入った。
取り合えずベッドの上に座り、モノパッドを起動させる。

『…………。』

しばらくすると画面いっぱいに名前が表示された。
何だか見覚えのある名前だ……。

『希灯……誉稀……。』

もしかしてこれは……私が夢小説で使っていた名前……?。
でもこれはチームダンガンロンパには伝えてないはず……どうしてこんな所に………。
偶然にしてもおかしいからチームダンガンロンパが調べておいたのかな。不気味なくらいのリサーチ力だなぁ。
不審に思いながらプロフィールを開くと、今度は才能の記載があった。
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