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日章旗のデューズオフ

第4章 SSS キャラ×男主:漫画作品篇(―/2日更新)



★GK尾形百之助(同衾主続き)

こちらの洋服姿も板に着いてきた二人。目下お気に入りは没個性なシャツ類らしい。スエットとかトレーナーも勧めたけど好みじゃなかったみたいで着てくれない。もこつく感じが良い具合なんだけどな。因みに当初彼らが着ていた軍服はわざわざ手洗いして私物と共に保管してある。背嚢や弾薬盒には所持も違法そうな代物がたっぷり入っていたから保管場所も厳重なものだ。
「ところでこの洋装、"俺の身体に合ってる"な。お前が着るような大きさじゃないだろ」
「……」
――急に踏み込んだことを。確かにそれらは元恋人が脱ぎ捨てて行ったシャツだ。お泊まりをしては忘れていった『着ていた方』のシャツ。未だに取ってある意味は無いけど何となくタイミングが悪くて。
しかし目敏い。転用した俺が浅はかだったのだろうか。黙り込んだ俺を尾形はどう解釈したのか、睨み据える眼光を一層鋭くさせる。咎めるような口調が嫌だった。反発心からか黙秘を貫く。
「俺や杉元が着られるもんを何故お前が用意できたんだ?」
「!」
瞬間、怖いくらいの笑顔で詰め寄られたかと思うと優しい表情の割に死ぬほど強い力でラグマットの上に押し倒された。呻く間もなく顎を鷲掴まれて固定されれば逃げられない。
「答えろ、名前」
「こ、こいびとのわすれもの、れす」
俺の言葉に驚きで顔を歪ませる尾形へ真実を打ち明けて良いのだろうか。それを知って、今後この部屋に住みづらくなるのは尾形達なのに。もう一緒にいたくないなんて言われたらやだな……そう思った時、俺はとっくに三人暮らしの居心地の良さにどっぷりと浸かっている事に気付いた。
「……これ男物だろ」
「……おれ、おとこのひとしか、すきになれないんれす」

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