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【ONE PIECE】 淡く、儚い、モノガタリ 【ロー】

第2章 別離。



(絶対に、探してやる…ッ、)


胸に刻み込んだ決意。

絶対の誓いを立て、その日から医学書を読みふけった。
俺は自分が「オペオペの実」の能力者になったことを、初めて「良かった」と思った。
アイツを、助けられる術があって、よかった、と何度も感じた。


『ロー、これね、プレゼント!!』


アザラシ柄の、帽子だった。

シェリルは、アザラシが一番好きだった。
元俺の部屋だった場所には、たくさんの…可愛らしいアザラシのぬいぐるみがある。
アイツの誕生日に、俺が買ってやったぬいぐるみも、ベッドの上。


(………ぁ、)


ソファで眠っている俺の横に。

よく、小さなアザラシのぬいぐるみが置いてあることがあった。
寂しくないように、と、彼女がソファ(現在:俺のベッド)において行くのだ。
そんな、子供じみた優しさが、可愛らしかった。


(いつか俺が、アイツの年と並んで、越す日が来るのか…、)


俺は、お前を守るような男になる。

シェリルの隣で、ずっと彼女を支えていくんだ。
治療法だって見つけて、絶対に治してやる。
彼女の、にこやかな笑顔を傍で見守って、幸せにしてやりたい。


「じゃあ…、行ってくる、」
「いってらしゃい!!」


(待っててくれ、シェリル…、)





―必ず、お前を救ってやる…、―
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