第6章 6.
夜、沙夜は城の外から聞こえてきた悲鳴で飛び起きた。
起きてすぐに別室にいた信長と与一が入ってきた。
「沙夜、すぐにエルフの女子供らと共に森へ逃げい。
敵襲じゃ」
「今はお豊が敵を引きつけています。
今のうちに、早く」
ただならぬ雰囲気の2人に沙夜はすぐに頷き、与一にエルフの集まるところへと連れて行かれる。
「シャラ、お前らは男共を集めろ。
弓を忘れんなよ。
女子供は森へ逃せ」
「はいッ」
そのすぐ近くでは信長がシャラに指示を出し、
ニヤリと笑った。
「騎兵を潰すぞ」
それに与一が眉を潜めて尋ねる。
「大丈夫ですか?」
信長は笑みを深めた。
「お前は知らんだろうが、
俺は騎馬隊を潰させたら、
三千世界で一等賞よ」
不敵に笑う信長に、与一は薄く笑って視線をある場所へと向けた。