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死神に教わる甘え方。【R-18】

第4章 12月16日【あと8日】


「すみませんでした。もう、大丈夫です」

どれくらいの間真冬の道路に抱き合って座り込んでいただろうか。誰も通らなくてよかった。

「いいよ、謝らなくて。家に帰ろっか」

はい、と短く返事をして死神が立ち上がる。
私の一歩先を歩く死神が今にも消えてしまいそうな気がしたから、私は必死になって彼の手を握った。一瞬、彼の肩がびくりと跳ねたから手を払われるかと思ったけど、彼は優しく手を握り返してくれた。

そのことがすごく嬉しい。
なんだろうか、この気持ちは。

驚くほど単純で、痛くて切なくて、温かい。

こんな気持ち、私は知らない。

いつか、分かる日が来るだろうか。
この気持ちと、彼をわかることの出来る日がいつか。

今は分からない。

でも、分かりたいと思う。
ゆっくりでもいい。
焦らず、ゆっくり。

この気持ちの正体に気づいた時。

その時は真っ先に彼に教えたい。

だからそれまでは、一緒にいてくれるよね?
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