• テキストサイズ

【HQ】1年シンデレラ

第18章 3回目


後で、ちゃんと話をしないと。
口止めしないと。

事務所に何も言わず、少しの対策を取ったくらいで大丈夫だと思い込んでいた私が悪い。

「…大熊さん。大丈夫?」
「…はい。」

隣から降ってくるのは、優しい声。

「あの企画の時、彼女に突き飛ばされたのは見てれば分かるから。あの人、苦手でしょう?」
「…はい。」
「だから、一人で、勝手に、口止めに動かない事。及川さんと会ったの、見られたみたいだね。」
「…はい。…え?」

淡々と続けられる話。
さっき彼女から護ろうとしてくれた理由も分かったけど。

なんで、そこまで知ってるんだろう。

疑問を示すように顔を向けて首を傾げる。

「黒尾さん。社長が雇ってるの、忘れてない?」
「…あ。」

確かにそうだ。
私の身に危険が無さそうでも、変な噂だとかが立ちそうな事なら報告するのが当たり前だ。

声は小さかったけど、彼女を警戒していたから、さっきの言葉を聞かれている。
彼女が、私と何を話したいかも分かってる。

黙っている訳にもいかず、会った理由を今更だけど説明した。
/ 243ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp