第14章 何はどうあれ一件落着?
話し合いが続き知らない言葉が多くなる
でもひとつだけ聞いたことのある言葉
『ねえ…“エンペラー”って何?』
集まる視線
しまった…いつもは話し合いに口を挟まない
気にせず寝てろって仁に言われてるのに
「“エンペラー”について何か知ってるのか?」
「謎なんだよね…どんなチームで誰だか分からないし…」
海斗,和馬が答えてくれる
「奴等について調べていた最中にあいりのことがありましたのでまだ途中なんです」
『そうなんだ。…あのね?宮田が“エンペラー”が呼んでいるからって言って出ていったからてっきり仁のことかと思ったの。仁“王さま”って呼ばれてるじゃん?』
「……お前なんでそれを早く言わねぇんだ?宮田って宮田組か?」
『…ん…知ってるかと思ったの。』
「あの掲示板から予想するとあいりは“エンペラー”に拐われたということになります。ですから宮田は関係者に違いありませんね…宮田は悪どいこともしている組と聞きます。裏でクスリを売買していても何も違和感はありません。」
「この一連のチーム潰しにクスリ、レイプは“エンペラー”様たちってか?」
「その可能性も少なからずはあります」
「…宮田を追え…あいりこれ持ってろ」
渡されたのはネックレス
シンプルなデザインで中心に赤のストーンが付いている
「絶対に無くすんじゃねぇぞ」
『ありがとう!大切にするね』
「夏海これは俺からです。後ろ向いてください」
「優ありがとう!嬉しいわ」
「チッ‥貸せ」
『フフッ、仁ありがとう』
仁に着けてもらう
『夏海~色違いだね』
「本当だ!あいりが赤で私が青だね?」
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「あれってGPS付のやつだよな?」
「優が急いで作らせたってやつか?」
「怖っ…あれ確実に首輪じゃん?」
「監視してんだろ…」
「ふたりは喜んでるけどな…」
「あえてGPS付きだって言わない仁も優もやべぇよ」
「海斗に斗真?何か言いました?」
「「何でもないです……」」
ふたりは静かに彼女たちに哀れみの視線を送っていたことはここだけの話だ
「…あーめん…」
「「陽希…お前もか…」」
否3人は彼女たちを哀れんでいた…