第13章 壊れた歯車
その防犯カメラの記録を追い、和馬が調べたところ、やはり祖父の家に入って行ったことが確定した。
「きっと会合はこの店です!あいりが祖父の家を出て二時間経ってます!行きましょう」
ある日本料理の店にいると情報を得て直ぐに向かう
バイクで前を走る仁を追いかけるが追い付けない…
信号をいくつか無視して赤いテールランプが見えたが撒く
料亭に着くとすでに仁は中に入ったらしくバイクだけが置いてあった…
「俺は女将さんに話しをしてきます。あいりと仁を頼みます…!」
何度か来たことのある料亭だった。
「あら、騒がしいと思って出てみれば優くんだったのね」
「お久し振りです」
ここは一流の日本料理の料亭だけあり、女将さんも気品のある40代くらいの女性だ
「ごめんなさいね。今日はお店貸し切りなの。」
「こちらに神崎さんが来ていたと思うのですが…」
「あらま神崎さんとも知り合いだったのね?でも残念ね。神崎さん帰ってしまったわよ?」
「それは残念です…女の子一緒に連れていませんでしたか?」
「あの綺麗な子ね?お見合いしてたのよ…どういう関係なのかしらね?まだ奥にいたはずだけど…行かないほうがいいわ」
「えっ…どうしてですか」
最悪の事態が頭に浮かぶ…
「神崎さんに言われたのよ。“奥の部屋に布団一式用意しといてくれ”って。優さんあまり野暮なことはするものじゃないわ」
フフッと笑う女将さん…
「そういえば…相手の方の知り合いだって方が3人ほど来たわね…そのあともう1人…優さんと同じくらいの年の方だったわ…4人ともさっき帰ってしまったけど」
“あら、しゃべりすぎちゃったわ。これから明日の仕込みをしないと…失礼しますね。
もし彼女のことが好きなら早く行って奪わないとね”
と奥の調理場に入っていった
“4人の男たち”
なぜ連れてくる必要があったのか…相手の男が誰だか分からないためどうしようもない
なぜか引っかかる言葉…
~優side end~