第10章 立ち止まってもいいですか?
昼休み終了10分前になり教室に戻ろと立ち上がったとき話し声が聞こえた
この辺は誰も近付かないから少しの違和感…
「どうしたの?あいり?」
右手の人差し指を口に当て
「しー、ちょっと静かに」
聞こえてくる声…
「…あの転校生、性格最悪ですわ…」
「家があれだから直接は言えませんけど確かに言えてますわ」
「上から目線で私が一番偉いと思ってるよ!」
「でもどうして、あの“東城高校“から転校してきたのでしょうか?あそこのほうが絶対いいでしょう?」
「学力下がって追い出された…それか家が破産したとか?」
「学力が下がってしまったってことは可能性としてあるかもしれませんが、“桜宮財閥の親戚“だっておっしゃられていましたし潰れたってことはないと思います」
「そうだけど…ムカつくのはムカつくのよ!」
『「………」』
夏美と顔を見合わせる
『特進科の子達…溜まってるみたいね‥すごくどうでも良いけど…』
「私も興味ないわ…教室戻るわよ」
『…らじゃあ…』