第24章 〜24〜
2人で天守を後にしながら、信長様が言った『世話役』について考える。
「世話役って……使いっ走りってことかなぁ?」
「うーん、そうだな……俺は信長様はお前の為に世話役なんて言ったんだと思うぞ」
「え?使いっ走りが?」
「そうじゃない。武将達と少しでも仲良くなれるように……そういうお心遣いじゃないかと俺は思うんだ 」
「仲良くなれるように……」
「ああ、まあもう仲良くやれてる様だがな」
「……もう。からかってるでしょ」
「ふ、まあ、政宗だけじゃなくほかの奴らとも仲良くしてやれよ」
「……そうだね……まあ、有難く頑張らせてもらいますよ」
「ああ、程々にな。」
「うん。」
「じゃあ、俺はこの後仕事があるから」
「うん。私も政宗の所行かなきゃ」
「遅くならないうちに部屋へ帰るんだぞ」
「ふふ、わかってる。(お兄ちゃんってかお母さんみたい)」
「じゃあ、明日。光秀の所行く前に俺の所寄れよ」
「うん。今日はありがとう明日もよろしくね。」
「ああ、じゃあまた明日な」
「うん」
秀吉さんと別れて、政宗の御殿へと向かおうとした。
そこでふと気がついた。
(……政宗の御殿ってどこ……)
思い返すと政宗の御殿の場所を誰にも聞いたことが無いことを思い出して、どうしようかと悩んだ。
自部屋に帰って優鞠に聞こうと、部屋に戻ろうとした時、前から家康が歩いてくるのが見えた。
(あ、家康なら知ってるかな)
私に気がついた家康が立ち止まった。