第1章 孤独
私が学校へ行く準備を終え玄関に向かった。
「送っていくよ」
零はそう言って、私を車に乗せた。
車の中は静かで会話はないまま、学校についた。
「いってらっしゃい」
零は手を振る。
「いってきます」
私は何だか恥ずかしかった。でも、とてもうれしくて、心が暖かくなった。
だけど、そんな気持ちも一瞬。
まわりからの視線は私の心を一気に冷たくした。
教室に入ると、こそこそ話す声が聞こえる。
きっと、零と一緒に登校したから、変な噂立てられてるのだろう。
私は、まわりの声が気にならないように、ヘッドホンをつけ外界からの音を遮断した。