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真選組監察方山崎退と女中のラブストーリー

第2章 契






真選組屯所に到着したのは辺りが薄暗くなってから。




近藤
「みわちゃん、今日はいろいろあって疲れただろ?
今から女中専用の寝所に案内するから、夕餉を済ませたら風呂に入って直ぐに休むと良い。」





みわ
「…はい。…ありがとうございます。」






正直凄く精神的にクタクタになっていたから有り難い…






近藤
「何もかも不安だとは思うが!なんとかなるもんさ!!」






近藤さんはそう笑いながら言うと、

私の頭をクシャクシャに撫でてくれた。






近藤さんて優しい人なんだなぁ〜っと思っていると

薄暗い廊下の向こうから、

激しく腰を曲げた体勢のお婆さんが私達に向かって歩いてきた。






近藤
「おう!イボどのではないかーーっ!お出迎えご苦労っ!」







イボ
「アンタも元気そうでなによりじゃ」









屯所へ向かっている時に教えてもらった、

女中頭のイボさんだとひと目で気付く。







イボ
「なんだい、そのナヨナヨした女子は!!

ワシはゴツゴツした女子が良いと言ったはずじゃのに。」






近藤
「心配いらんよ!みわちゃんは、シャキシャキ働く良い女子なんだ!」











女中専用の寝所は男禁制…

ということで、

近藤さんとはここで一旦お別れ。

イボさんに着いていく事になり、

私は先程まで感じることのなかった変な緊張を全身に纏いながら
歩き出す。










イボ
「掃除は得意か?」





みわ
「…え……?」






急に聞かれると上手く答えられない。

私の悪い癖








イボ
「掃除は得意かーーーッ!!って聞いてんだよ…早く答えな!!!!」







私がモジモジしたせいで、

曲がっていた背中が

真っ直ぐになるほどにイライラしている様子のイボさん。

…興奮し過ぎで今にも逝ってしまいそうなので、

ハッキリと答えなおした。






みわ
「多分…はい!」







イボ
「あら〜〜そうかい!それはそれは頼もしいねぇ〜」








今度の受け答えはバッチリみたいで、

また腰を曲げ“ホンワカとしたお婆さんに戻った。










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