第12章 奪われた幸せ
サイド
女は座ってから数回深呼吸すると震える声で…昔の記憶をたどりながら話した
女「…私の国の名前はトルマティ星と言って、地球とは無縁の星だった…だがある日、人間は来た。
私たちは温厚で優しい天人…そう宇宙では呼ばれてた。
だから…人間が来た時も観光か何かだと思い迎い入れた…
だか、違った。
人間は私たちの星から子供や若い女を買収するために来たんだ。
私たちトルマティ星人には妖精の羽があってそれを闇市で売ると高値がつく。
子供は羽を取られても小さい羽は大人のサイズまで成長する…だから子供のサイズのまま売られるのはものすごく高い…女の羽もだ…女の羽は男の羽とは違い…月光で色を変えるもの、キラキラと輝くもの…様々な種類がある。それに目をつけた人間がっ!」
「男の人たちは?どうなったの?」
女「男の羽は特になにもない…女みたいな種類もないし、羽はもう成長しきってる…男の羽は人間に興味を持たれず…殺された。」
総悟「羽がなくなったらどうなるんでぃ?」
女「羽が取られると死ぬ…私たちには羽で飛んだりする…そのため1番血液が活発に流れてるのが羽、そこを引きちぎられると血管がちぎれることと同じ…つまり多量出血で死ぬ…羽がとられた場所は回復もせず血が外に流れ出るのを待つだけ…」
土方「それで?なんでが姫になるってんだ」
女「姫は…様に似ていた。
それを重ねていただけなのかも…しれませんね」
「そのトルマティ星はどうなったの?」
女「もうありません…」
女はそういうとマントを取り私たちにトルマティ星人の姿を見せた
耳んがとんがっており右耳に金色のピアス。
目は黄色…私ほどではないが小さな牙が見える。
女の体には包帯が巻かれており背中を見せてもらうと…右の羽がない。