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殺し屋が執事になってみました。【R18】

第12章 復讐の始まり


ミカと別れてから2時間経ったので、私は我が家へと向かった。

ここがうまくいくかで全てが決まる、と言ってもいいほど重要な行程なので慎重にいかなければならない。

一呼吸ついてから、私は思いっきりドアを開ける。


テーブル近くにいたミカにすぐ銃を発泡する。


「誰だっ、お前はっ!!」


ミカもそう言いながら弾を避けつつ、こちらに反撃してきた。


作戦としては私が敵になりすまして、私の真似をしているミカを殺そうとするフリをする。


「お前、キングダム商会の奴か?」

「俺の名はラリー ストラグス。父はお前に殺された、あの結婚式場でっ!」



ミカに攻撃をしながら、私たちはペラペラと話をする。少し違和感があるのは否めない。



とりあえずこの後、ここから脱出した私はキングダム商会のとこに行き、仲間に入れてもらうよう言う。

恐らくこの音声を盗聴しているだろう奴らは、いきなり私がいくよりも信憑性は上がるだろう。


そのためには本気でミカを殺す気でいかなければ。



「死ねぇぇぇぇっ!クソアマッ!」


汚い言葉を叫びながら私はミカに馬乗りになり、激しい攻防戦をする。

すでにお互い弾切れしたのでそこらへんのナイフやフォーク、花瓶などを投げていた。



この辺までやればあとは少しやられれば…


あくまで自然にミカに追い詰められるフリをして退く理由を作る。

が、これだけだと私はただの弱い奴なので床に転がっていたナイフをミカの足に3ヶ所刺しておいた。


せっかく退院したばっかの人に怪我させるのもなかなか辛いな…


なんて思いながら私は我が家を出た。

あとはミカがてきとうに独り言を言えば作戦は完了だ。

私はあらかじめ取っておいた宿に行き、体の傷を治療してからそのまま眠りについた。




ーーーーーーーーーーーーー



翌日の早朝、私の宿にミカがやってきた。


「おはよう、ミカ。怪我は大丈夫?」


「おはよ、お姉ちゃんの刺し方うまかったから出血少なかったかよ。準備はどう?」


「今からだよ。ちゃんと男に見えるか確認してね」


私は着替えとウィッグを脱衣所に持ち込み、すぐに着替える。なかなかのクオリティだ。


「どうかな?結構イケてない?」


「いいんじゃない?ラリー ストラグスって感じがする」


ミカからも好評なので大丈夫そうだ。

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