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殺し屋が執事になってみました。【R18】

第8章 忍び寄る恐怖と出会い


馬も従者も殺られてるか…。



「我々を狙ったんですかね…」


「そう思ったんですけど、彼は私たちの素性を知らないようでした…」



馬車から出てきたコルトさんは顔をしかめながらそう言った。



あれ…マトリさんとアリスさんは?



私は中を覗くと、彼らはリズムの良い寝息を立てながら盛大に寝顔を晒していた。



「嘘、でしょ…今ので起きないの…?」



私は思わず失笑しながら、彼らの頬をツンツンしてみた。



「これでも起きないんですね…もう諦めるしかないか」



そう言って呆れているコルトさんは話してくれた。


なんでも彼らは一度寝ると10時間は絶対に起きないそうだ。


だからいつも仕事の始まる5時から10時間前である19時に寝てるらしい。



「こんな面倒くさい人をなぜ雇ったかというと、天才的な情報収集能力と本気を出すと実は強いからでしょうね」



戦闘力の方は知らないが、情報収集能力の方はよく分かっている。



「とりあえず新しい馬車に取り替えなければなりませんね」



私達は1人ずつ彼らを背負い、しばらく歩いた。






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