第7章 夜空・夕日・令音の過去
~令音の回想~
僕は令音。僕は児童施設の職員の資格を持っていて、実際児童施設で働いていたが、クビにされた。
落ち込んでいる中、幸子という女性と出会い結婚。
早く子供が欲しくて毎日のように、「子宝に恵まれますように。」と願った。
しかし、その願いは叶わなかった。幸子が子宮がんになってしまったのだ。
幸子はしばらく入院。
「血が繋がっていなくてもいいから子供が欲しい・・・」
幸子は毎日のようにそう願っていた。
そんなある日その願いは叶った。
幸子の願いを知った看護師が、
「14歳の女の子が、明日、双子の子供を産むのですが・・・その子で良いなら、引き取ることができますよ。」
幸子は嬉しくて泣いていた。
「ありがとうございます・・・ありがとうございます・・・」
幸子はずっとお礼を言っていた。
翌日、夕方と夜の間の時間、双子の男の子が生まれた。14歳の少女は、
「引き取ってくださり、ありがとうございます。」
とお礼を言った。
僕は夕方と夜の間に生まれたので、夜空と夕日という名前を付けた。
しかし、幸せは長く続かなかった。二人を引き取った翌日幸子が亡くなってしまった。
二人の顔を見ず、亡くなったのだ。
でもこの二人は僕が必ず育てると誓った。