第6章 枢の過去
「オレがモデルになったのは去年のことだった。街を歩いていたら、スカウトされてな。」
枢くんはモデルになったことを話すだけど私が聞きたいのはそれじゃないんだな。
「枢くん。スカウトされたんだね。でも私が聞きたい話とは別だな。」
「そうなのかい?ではどんな話を聞きたいというんだい?」
「あの・・・なんていうか・・・このシェアハウスに来た理由っていうか・・・」
「・・・」
枢くんは急に黙りこんだ。そして真剣な表情になり、
「オレがここに来たのは・・・6歳の頃だった・・・」
話し始めた。