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俺らのマネは地味子さん。

第12章 NINE






このまま終わるはずないとはわかってた。
充分に注意はしてた。

外でも中でも。
常に警戒心を働かせていた。

事務所の会議室。
私と山田さん、そして小嶋さんがいた。
デジャブ感があるが、明らかに違うのは見せられたゲラ刷りの原稿の中身だ。


デカデカと書かれた文字。

関ジャニ女マネージャー!の裏の顔!!

そう題された内容は、嘘ばかりでどうしてそう盛れるのか才能を感じさせる程の出来だ。

「嘘ばかりです!
小嶋さんもご存知でしょう!!」

「山田さん、いいの。
わかってたから」

「この記者・・あの時錦戸さんを煽った記者ですよね?!
これって逆恨みじゃないですか!
恥かかされたからってあんまりです!!」

「・・この記事は出る」

やっぱり。
私を見つめる小嶋さんの瞳を私は晒さず見つめ返した。

「わかった。
やるだけやれ・・」

「ありがとうございます」

「ただ、無理はするなよ」

小嶋さんの言葉に頷くと私は頭を下げ、会議室を出る。

ドアを閉めた途端、山田さんの声が響いた。
怒ってくれている。
ただ、それだけで嬉しい。

守ろうとしてくれているのは、わかってる。
けど、これを絶好のチャンスに変えてやる。

私は、そう思いポケットからスマホを取り出した。


「お疲れ様です、白元です。
ご相談がありまして、山下さんお会いしたいのですがーー」



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