第1章 大事
やはり今日の先生はおかしい。
「本当に我輩でいいのかね?」なんて馬鹿げたことを聞いてきた。
『どうしてそんなことを言うのですか?』
先生は黙ったまま何も言わない。
言葉を選んでいるようだ。
「...お前はまだ若い。これから色んな出会いがあり、色んな経験をする。
それに周りにはもっと若い男も沢山いる。
だから......」
先生は私と目を合わしてくれない。
『先生、こっちを向いてください。』
するとスネイプは迷ったようにゆっくりとこっちを見た。
そして私は彼にキスをした。
流石に彼も驚いたようで目をこれでもかというくらい見開いていた。
数秒後そっと唇を離す。
『...私は貴方だからこそ好きになったんです。
心優しい生徒想いの貴方だから、惹かれたんです。
私が好きなのはセブルススネイプ。
ほかの誰でもありません。』
この気持ちに一切迷いはない。
どのような言葉にしたらこの想いは彼に伝わるのだろう。