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【イケメン戦国】燃ゆる華恋の乱

第8章 魔王の恋人 / 織田信長





「糞、最後に言う事は」


信長の言葉は氷より冷たく、炎より熱い。
憎悪と冷徹さを兼ねたその一言に、男は押し黙って何も言えない。

そこに政宗が、最後の助け舟を出した。


「信長様、この男……」
「なんだ」










「舞を犯してないそうです」












その一言に、信長の耳がぴくっと動いた。


「……本当か」
「は、はいっ」


男は涙をぼたぼたと流しながら言った。


「気絶させた直後に、その眼帯の男に見つかって、殴られて、だから……その先は、何も……」





直後。









ジャキィィィッッッッ!!!










「ぎゃあああっっっ!!!」








男の右腕が吹っ飛び、男はのたうち回った。

政宗は目を見開く。
そこには、返り血を浴びて、白い羽織が真っ赤に染まった、魔王の姿が。



「……政宗」
「は、はい」
「女中に湯浴みの準備をさせろ。 血は、舞が嫌がる」
「男の処分は……」
信長はゆっくりした動作で、刀を鞘に納めた。



「両腕と男根を斬り、島に流す。 今は医者を呼び、命は助けてやれ。 もう二度と愛する者は抱けぬ、命あるだけ有難く思え」

















信長が湯浴みから戻ると、既に空は霞がかり……
天守の入口で、舞が小さくなって座りながら、信長を待っていた。


「信長様、湯浴みに行ってたんですか?」
「ああ、独りにして悪かった」
「本当です……起きた時、寂しかったです」


舞は、信長の胸にくっつき頬を寄せる。
頭を撫で、柔らかい髪を梳きながら、信長は愛しい女に優しく告げた。


「もう一眠りするか、今度は貴様が温めろ」
「信長様、寒いんですか?」
「貴様が温かすぎて、心地よいだけだ」


舞を抱き上げ、閨へと向かう。
二人の甘い時間は、これからもまだまだ続くのだろう。
















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