• テキストサイズ

【イケメン戦国】燃ゆる華恋の乱

第2章 臆病なその奥 甘蜜編/豊臣秀吉



「こういうのは、女のほうが負担かかるからな」
「…秀吉さん、色々知ってる口振りだね」
「あのな…普通に考えて、そうだろ」


なんか機嫌を損ねそうなので、いつもみたいに頭をくしゃりと撫でてやる。
少しむくれていたようだが、それで機嫌が直ったのか、次第に気持ち良さそうに目を細めた。


「秀吉さん」
「ん、どうした」
「私、なるべく早く秀吉さんにふさわしい、良い女になるから待っててね」


(は?)


「前にも似たような事言ってなかったか。 俺は言った筈だ、お前ほど良い女はいない」
「それは、褒めすぎだよっ…」


前にもあったな、こんなやり取り。
苦笑いを浮かべ、秀吉は舞の両手首を取ると、やんわりした動きで組み敷いた。




「俺は確か、こうも言ったよな。 聞き分けない子はお仕置きするけどいいのか」




舞が一瞬にして、耳まで赤く染まる。
すぐに、赤くなるんだよな。

脚が絡み合い、その熱い素肌に、一瞬にして昨日の熱が蘇った。



(しまった、ほんの冗談のつもりだったのに)




抗えない熱に戸惑っていると、身体の下で舞がもぞもぞと動いた。


「秀吉さん、怒らないで聞いてくれる?」
「え?」


そう言って見つめてくる舞の瞳は、また熱をはらんで潤んでいた。



「私、変なのかもしれない。 すごく幸せなのに、物足りないの」
「舞…」




「秀吉さんが好きすぎて、おかしくなっちゃう」




(あのなぁ…これ、どうすりゃいいんだ)
火照る身体を持て余している時に、発する言葉じゃない。


(おかしくなりそうなのは、こっちのほうだ)



「舞…」
「なに?」
「悪いが…もう一回付き合ってくれ」




まだまだ、長い夜は、終わりそうもない。
人生を変えた、愛しい人よ。
熱を分け合い、一つになれたことに喜びを。


そして、いつまでもこんな夜が続く事を祈って。
















よろしければ、オマケもどうぞ(笑)


/ 523ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp