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【イケメン戦国】燃ゆる華恋の乱

第11章 純情アンチテーゼ / 伊達政宗





舞も最初は逃げようと身体をよじっていたが、諦めたのか、少しすると大人しくなった。

髪を梳き、後ろ頭をしっかり押さえる。

逃げ道をなくし、舞を奪い尽くすように、何度も舌を挿し入れた。


激しい口付けに、舞もたどたどしく答えていたが、やがて身体から力が抜け、身を政宗に預ける。

そこでようやく、政宗は唇を離した。


「はぁ……はぁ……も、もう……っ」


荒い息を吐きながら、舞は政宗を睨みつけた。
しかし、そんな潤んだ瞳では逆効果で……


「なに、もっとして欲しいのか」
「ち、違……っ」
「目がもっとって言ってる」
「……っ!」


絶句した舞の唇を、また軽くかすめ取る。
困った舞の顔が可愛くて。
もっと見たくて、つい意地悪な言葉がついて出た。



「どうしてほしい?」
「え……っ」
「もっと口付けてほしいか」
「い、意地悪……っ」
「答えられなきゃこのままだ」


頬にかすめるように口付けるが、唇は重ねない。
そんなのを何度か繰り返すと、舞は降参と言った風に呟いた。


「も、もっと、口付けて、ほしい……っ」


その言葉を聞いて、政宗は舞の頭を撫でた。


「よく言えました」


舞の顎を引き寄せる。
もう一度唇を重ねると、甘い甘い味がした。

離れては重なり、離れては重なり。

二人はお互いの気持ちを伝え合うように、何度も何度も何度も。

唇を重ね、舌を絡ませ合い、想いを伝え合った。





















夕刻が近づき、太陽が沈み始め……
二人は手を繋ぎながら、帰途へついていた。

想いが通じ合えた事に、政宗は嬉しくて思わず笑みがこぼれる。
舞を見ると、照れているのか、下を向いたままだ。


「舞」
「……」
「舞?」
「え、あ、ごめん。 なに?」

舞が慌てて取り繕うように顔を上げた。
やはり、顔が赤い。


(可愛い……)


政宗は舞の額の髪をかき上げながら、優しく言う。



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