第8章 Hard fought field
熱もすっかり下がって、自分の用意したパジャマで横に眠る松本を見つめるとおでこの髪をそっとかきあげてそこにいとおしくキスを落として家を後にした。
櫻『警部殿。 ……どうしたんですか?こんな所に?』
『私に来られたらまずいことでも?』
マンションを出て車の鍵を取り出すとカツカツとコンクリートを踏み鳴らしながら、山口警部が近いてきた。
櫻『そんなことあるわけないじゃないですか。
この後、滝沢のとこ行きますけど………乗って行きますか?』
そう言うと山口はマンションの自分の部屋へと目線を移したが電気も消えているしさすがに中まで見えることはない。
山『ああ……。じゃあまた邪魔させてもらうわ
滝沢によろしく言っておいてくれ』
櫻『あ~はい、警部どこか行かれるんですか?』