第2章 【松】おそちょろ生態観察日記
「で、さ、どこ行くの?」
チョロ松が俺の隣を歩きながら云う。
ちなみに十四松がどうやってか返してきた千円は既にパチに消えてたし、まあちょい儲かったから懐はそれなりにあったかい。
「チョロ松さ、見たいって云ってた映画あったじゃん。あれ見よう」
「もう一人で見に行ったけど」
「兄ちゃんチョロちゃんと見たいの。ダメ?」
聞いて隣を見たら又チョロ松は真っ赤になってコートの襟の中に顔を隠すみたいにうずめて赤くなっている。
「良いよ」
あー、もうチョロ松可愛い。
昔からだけどいつも俺と股ずれしてくれるし可愛くないわけないよね!