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幸せになりたい!『刀剣乱舞』

第5章 第五章


鶴丸さんが出て行きその背中を目に追う私の視界に入って来たのは燭台切さんだった、苦笑いの彼は私の隣に腰掛けると大丈夫か聞いて来る。

「なんとか…ただ鶴丸さんのギャップにドキドキして、簡単によろめいてしまった自分がとても恥ずかしくなります…」
「あぁ、鶴さんね…ちなみに駄目もとで聞くんだけど。恋仲になるつもりはないの?」
「燭台切さん!?そ、そんな…女子会見たいな会話は止めて下さいよ!私の脳内は既にキャパシティを超えてますからね!?」
「キャパシティってなに?」
「えっと…許容量を超えることを意味します」

燭台切さんは首を傾げている為、簡単に説明をする私。しかし今度鶴丸さんに会った時、顔を会わせ辛いなと先ほどの告白にまだ心臓がバクバクと五月蝿くときめいていた。

「でも主、僕がいうのはなんだけど…鶴さんはいい人だよ。オススメしておくね?」
「うぅ…駄目です。例え燭台切さんにお墨付きを頂いたとしてもこればかりは、はい。分かりました。と言えないんです…」

女子の恋愛トークかなと思えるくらいに、親身になって聞いてくれる燭台切さんと少し会話を楽しんだ私は、そろそろ朝食だから行こうかと手を差し出された。私はその黒い手袋を手に取り立ち上がった。

+++

「凄い…黄色ですね」
「あはは…うん、作り過ぎちゃったんだ」

苦笑いを浮かべた燭台切さんは私に伝えて来る。私はくすりと小さく笑い空いている席に腰掛けた、すると私の横に座ったのが短刀の美少年であり白衣をみにまとう薬研くんと、可愛らしい女の子かなと思わせる男の娘の乱藤四郎ちゃんであった。

「大将、隣いいか?」
「はい、どうぞ…」
「あるじさんの隣もーらい!ボクもいい?」
「いいよ、どうぞ?」
「わーい!ありがとう!」

両手に花だと思われる雰囲気ににやけそうになる表情を必死に引き締める。いや…それにしてもだ。本当にここの本丸には刀が多いなと思う。乱ちゃんが私の腕に抱き着いて、私が作った卵焼きを口元へ持って行き、押し付けて来ようとする。世にいうカップルがやる「あーん♡」というモノであった。

「はい、あるじさん…あーん!」
「えっ、いやいや…自分で食べれるし」
「っ…あるじさんはボクが渡す卵焼き、食べてくれないの?」
「うっ…分かった、食べるよ」
「本当!ボク凄く嬉しいなっ!はい、あーん!」
「うぅ。あっ、あーん…んっ…」
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