第3章 black
忠義との約束の日―
19時
忠義が家まで迎えに来てくれた
忠義「久しぶりやなー」
『うん。』
忠義「何か変わった?」
『え?』
忠義「雰囲気ちゃうなぁーって」
『そうかな?』
忠義「ちょっと遠出してもいい?」
『うん』
しばらく車を走らせて来たのは、忠義が免許取って
初めて連れて来てくれた夜景スポット
忠義「。ここ覚えてる?」
『うん。免許取って初めて連れて来てくれたとこやん』
忠義「そう。言うならここがいいなって」
『・・・』
忠義「結婚しよ?。」
『え・・・?』
忠義「と毎日過ごしたい。最近、離れ離れになってのこと好きやなって思ったら、離したくなくなった」
『うん・・・』
忠義「俺だけのモノになって?」
忠義の顔が近づいてきた
あたしは、無意識に顔を逸らした
忠義「もう俺じゃあかん?」
『そうじゃなくて・・・』
忠義「俺よりいい人いてた?」
『・・・』
忠義「別れて。その人と。」
『違う・・・』
忠義「じゃー何?」
『何もない・・・』
忠義「結婚しよ?」
忠義の手には、指輪があった
『はい・・・』
あたしは、また嘘をついた
今、あたしが求めてるのは
章大くん
彼の優しさ
それでも、目の前の忠義が愛おしいとも思ったのも確か