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人魚姫ストラテジー【HxH】【裏】

第10章 月潮と少女 裏


風呂の帰りに、マチの部屋をノックし、生理用品を分けて欲しいと言ったら投げられた。
まさか顔面に来るとは微塵も思っていなかったので油断した。
ルルの容姿が幼いので、すっかり頭になかったが、手慣れた様子で対処しているところを見ると、多分きちんとその辺の躾だけはされたのがうかがえる。
「びっくりしてた、よね?ごめんなさい…。」
とルルが首をちょっと傾げて謝った。
いつにも増してとろんとした表情が愛くるしい。
「さいきんいろいろあったからわすれちゃった。」
「お前が小さいから、そんなことすっかり考えてなかった。」
素で答えたが、ルルは横で笑っていた。

居間でマチの不機嫌が話題になっていた。
俺がセクハラしたことになっているのだが、若干否めない。
ソファーでルルを膝の上に乗せて読書をしていると、彼女が単語を聞いてきた。
説明をし、頭を撫でるとふわっと香りがした。
そういえば生理中の女は、匂いがきつくなるという話を聞いたなとふと思い出す。
顔がゆるんでしまったのか、横にいたシャルがこそっと話しかけてきた。
「団長、しばらくは無理だね。」
……。
………。

そうだな!

そこらへんのことを一切考えていなかった。
今まで一人の女に絞ってきたことがない故に考えもしなかった。
そんな自分を心底呆れていた。
不便な物だと正直思ってしまった。
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