第1章 季節外れの転校生
「・・・はぁっ‥はぁっ・・・はぁっ・・・っ」
「はぁっ…はぁっ……あぁ!もうっ!」
おはようございます。
ここは、柴咲高校、 の廊下。
至って、普通な男女共学の普通科高校です。
「・・・はぁっ・・・はぁっ‥はぁっ・・・」
「はぁはぁ…っ!
なんでっ…こんなに…階段がっ!」
この息切れしながら、
学校の階段にキレてる声は誰かって?
そりゃ、まぁ・・・
私ですとも。
桜井加奈子、16歳。
柴咲高校の2年生。
私は、いつものようにダッシュで教室に向かっています。
「・・・はぁっ・・・はぁっ‥はぁっ・・・
あぁ!もぉ!」
理由は単純。
登校時間終了まであとわずか。
・・・それだけです。