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炎の華と氷の心

第9章 地獄の終わり


エースが死んだ。
ルフィは声にならない叫びをあげる。リラはそれを止める頭もなく、ただ闇雲に力を放出し始めた。

「あああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」
「リラッ!?」
「暴走してるぞ!止めろ!」

その間にも赤犬がルフィを狙う。

「次こそお前じゃあ“麦わら”!!」

そこへマルコが割って入る。ルフィをジンベエに託し、リラの肩に軽く触れた。
触れられた瞬間にびくりと跳ねるリラの肩。

「……マルコ」
「エースの弟とジンベエを守ってやれよい」
「……いいえ、私はここに残るわ。サカズキさんに一発ぶち込まなくちゃ気が済まない」
「お前らしいよい」

マルコがかすかに笑う気配がした。


「赤犬さん!!!危ないっ!!!」

その声でリラは赤犬の方を見た。白ひげが赤犬を力任せに殴る。

「みんなここから離れろォ!!!」

白ひげ海賊団の誰かが叫び、全員が避難する。と、赤犬は「冥狗」で白ひげの顔半分を焼き尽くした。
だが白ひげも負けはしない。顔半分を失ってもなお、『海軍本部』を真っ二つに割るほどの力を出した。
そして……

「オヤジ……!!!」
「そんな……」

海賊たちは完全に白ひげと隔離されてしまった。
だが今は悲しむよりも逃げるが先。動く船を全て湾頭につけ、出航の準備を始めた。
だが、戦争はここで終わりではなかった。

「……!ねぇマルコ!」

“それ”に気づいたリラは、慌ててマルコに言った。

「何だよい!」
「本部の要塞の陰!何かいるわ!」
「何だって!?」

2人でそちらを見る。と、処刑台の上にも誰かがいた。

「……!!!貴様らが!!!……一体どうやってここに!!?」
「フッフッフッフッフッフッフ!!!最高だ。こりゃすげェのが出て来やがった!!」
「てめェ……」

センゴク、ドフラミンゴ、白ひげがそれぞれに反応する。

「あいつら……!“黒ひげ海賊団”!!!?」

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