第10章 壊れていく日常
櫻side
久しぶりの研磨の腕の中だ。この匂いすっごい落ち着くんだよね。
櫻「痩せたよ。ご飯、全然食べてないから。お昼食べるか食べないかってぐらい。朝はヨーグルトだけだし。
眠れてもないよ。怖くて眠れない。」
研磨の腕の力がこもる。
研「ちゃんと食べなきゃダメって、ちゃんと寝なきゃダメって言ったでしょ?どうして守ってないの?」
……
櫻「ごめんなさい…食欲がないの。1人で食べることはあんまりないけど。ご飯はたくさんは食べない。」
怒るかな。
研「じゃあさ、これからでいいからちゃんと食べて?」
…!
予想外の言葉だ。
櫻「うん…!」
人に自分のことを大事にされるってすごく嬉しいな…
こんな仲間に出会えたのは京治くんのおかげだ。赤葦家の人がこっちに住んでいてくれたから研磨やクロに会えた。ありがと。早く会いたいよ。京治くん。