第10章 壊れていく日常
櫻side
及川先輩が泣いてた。
岩泉先輩が泣いてた。
花巻先輩が泣いてた。
松川先輩が泣いてた。
金田一が泣いてた。
国見が泣いてた。
どうして?私のために泣くの?私がいなくてもあなた達は大丈夫でしょ?
黒「さくら、大丈夫か?」
櫻「だいじょぶ…なのかな?どうしてだろ…涙が止まんない…」
黒「いいよ。好きなだけ泣な。」
優しくしないでよ。
いや、優しくして。
矛盾ばかりしてる。
私はいつも矛盾ばかりしてる。
でも、後悔はしない。していない。これが自分の選んだ道だから。
黒「さくら、今日はうちに泊まれ。しばらくは学校に通えないだろ?その間、音駒の奴らが勉強教えるから、バレー部にこい。」
…
櫻「それは、命令ですか?」
黒「おう。絶対的な命令だ。他の事は家に着いてからな。
ピロン
ん?なんだ?…櫻、母さんが東京駅まで迎えに来てくれるらしい。東京駅に着いたら探すぞ。」
クロ、大きくなったな。
いろいろと。
櫻「うん。わかった。」