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大切【NARUTO】

第29章 中忍試験・死の森





サスケがあいつに渡そうと、巻物を投げる。

しかしそれは、ナルトにより妨害された。


「てめぇ!よけーな事するな!この状況がわかってんのか!」


サスケがナルトに怒鳴りつける。

次の瞬間。
信じられないような光景だった。




…ナルトが、サスケを殴った。




「ナルト…あんた何を…。」


ナルトの意図が読めず、サクラは呟き、リクは大きく目を見開く。


「俺ってば、合言葉忘れちまって…。確かめようはねーけどよ。
てめーはサスケの偽物だろ!」


「このウスラトンカチが…!俺は本物だ!!」


「嘘つけ!こんなバカで腰抜けヤローは、ぜってー俺の知ってるサスケじゃねぇ!
こいつがどんなに強えーか知らねーが…。
巻物渡したって、俺たちを見逃すって保証がどこにあんだよ…。
ビビって状況わかってねーのはお前の方だってばよ!」


その言葉で、サスケは大きく目を見開いた。



リクは二人の様子をジッと見る。

ナルトの言いたい事が、やっと分かった。

確かにいつもなら、沢山面倒な事を起こすナルトだけど。
それでもここは、ナルトが正しい。

こいつが私たちを見逃してくれるなら、試験前のあの嫌な感覚はどう説明すればいい?
巻物なんて関係ない、こいつは私たちを見逃す気などきっとないのだ。


「フフフ…ナルトくん。正解よ。巻物なんて、殺してから奪えば良いんだからね…!」


そういうと、草隠れの忍は、口寄せで蛇を出す。
それに一人で闘いを挑むナルト。



明らかに無謀でも立ち向かっていくのは…

アカデミーの頃からライバルとしてみてきたサスケが
認めてもらおうと目標にしていたサスケが

あんな弱気な発言をして、悔しいからだと思う。



『…サスケ。私、ナルトくんと一緒に戦うよ。
少し、離れるね。』


リクはナルトの気持ちを汲み取り、フゥと気合を入れるために息を吐く。
そして、呆然とするサスケを置いて加勢しに向かった。




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