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大切【NARUTO】

第29章 中忍試験・死の森





サスケの動揺を感じ取ったリクは、策を練るためにグルグルと頭を回していた。


(…二人を守らなきゃ!!)


感知の影響で、チャクラの残りが沢山あるわけではない。
でも…ここで私が倒れたとしても、今、二人を守らなきゃだめだ。

守れなきゃ、後で死にたくなる…絶対。


『影分身の術!』


影分身をサクラの側に置き、サスケの元へ急ぐ。

ヘビのように体をうねらせながら、木を登るあいつの狙いはサスケ。

それを読んで、リクはあいつより先にサスケの前に立った。


「…リク!?」


『私が…サスケを守る!』


自身の恐怖を掻き消すように、自身を鼓舞するように、大声で叫んだ。

驚くサスケを背に、印を結ぶ。
いざ、術を発動させようとした時。

あいつの進路を、数個の手裏剣、そしてクナイが遮った。


「悪いなサスケ…。合言葉は忘れちまったぜ!」


『…ナルトくん!』


「いいわよナルト!イケてる!」


それを投げたのはナルトだった。
リクはナルトが無事だったことに安心する。


「ナルト!カッコつけて助けに来たつもりだろーが、出しゃばるな!逃げろ!
こいつは次元が違いすぎる!」


サスケの言い分もわかる。
けれど、逃げたって追いつかれることもわかってる。



なんとか策を考えなければ、全員死ぬ。



ナルトがあいつに叫ぶ。
弱いものいじめをしてくれたな、と。

ナルトくんらしいなと、緊張の中なのに少しだけ笑みがこぼれる。

しかしそれはすぐにサスケの言葉によって、驚きに変わった。


「巻物ならお前にやる…。頼む、これを持って引いてくれ。」


『サスケ何言って…!?』


賢明な判断だと思う。
だけど、いつものサスケならそんな事は言わないはずだ。

それに、こいつがそれで大人しく引いてくれるとも思わない。

驚いたのは、私だけじゃない。
サクラも、ナルトもだった。






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