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イケメン王宮

第8章 留学


「そうだけどどうしたの?」

頬をがヒクヒクして笑顔が引きつる

「『候補』で『伴侶』じゃ無いよな?」

「そうだよ。まだ皆の事良く知らないし
でも、あの人の事はちょっと気になるかな.....」

「えっ!?あ、あの人って、誰なんだ!?」

「ふふふっ、な.い.しょ.教えなーい」

(ないしょ!?俺に言えない仲って事なのか!?)

ニコニコ微笑む萩に比べて
フェデルタは真っ青な顔色
それでも腰に回した手は離さない

「紅茶冷めちゃったね、新しいの入れてあげる」

腕から抜け出てテーブルに手を伸ばす

「待って!まだ話が終わってない」

「えっ?きゃ!?」

「萩!?」

後ろに置いてあった荷物に躓き倒れそうになった
慌てて手を伸ばして支えるが動揺して足がもつれ一緒に倒れてしまった

「大丈夫か?」

「うん.....あのさ、フェデルタ」

「どうした、もしかして頭打ったか?」

真っ赤な顔でフルフル首を振る

(さすがにこの態勢は恥ずかしい!!)

頭と腰を抱いて守ってくれて
今は顔の横に手をつき萩を見下ろしている

「だ、大丈夫!どこも打って無いから取りあえず離れて」

赤い顔を横に向け胸を思いっきり押したがビクともしない

「.....そうだな、離れてもいいけど俺のお願い聞いてくれるか?」

「わ、分かった何でも聞くからとにかく離れて!?」

フッと口元に笑みを浮かべゆっくり離れると
立ち上がり手を差し伸べる

「ありがとう...それでお願いってなに?」

「俺も伴侶候補に入れてくれ」

「へっ?伴侶候補にって.....えぇぇぇぇ!!」

「何でも聞くって言ったよな?」

「うっ言いました」

「じゃあ良いよなもちろん
俺はずっと萩の事が好きだったんだ」

後ずさる萩を捕まえ顎に手をかけ
情熱を目に灯し親指で唇をなぞり
顔を近づけてくる

「ちょっと、まっ....」

バンッ

「!!!!」

まってと言おうとした時、大きな音を立てて扉が開く
息を切らしアランが入ってきた

「お前、萩に何してやがる!?」
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